【長徳寺のご案内】 ◇長徳寺 不退山長徳寺。藤沢町保呂羽字宇和田にある時宗の寺院。 「長徳寺蘇民祭」は、明治27年より歴史ある不動明王御縁日の蘇民祭として知られ、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、諸災難消除の大祈祷法要を修業し、蘇民袋争奪戦などが繰り広げられる。同寺院で所有している木造阿弥陀如来立像は、平成29年11月に有形文化財として県から指定を受けた。 ◇県指定有形文化財(彫刻) 木造阿弥陀如来立像(もくぞうあみだにょらいりゅうぞう) ◇所在地 藤沢町保呂羽字宇和田 ◇年代 鎌倉時代 ◇所有・管理者 長徳寺 ◇指定年月日 平成29年(2017)11月14日 本像は、長徳寺が所有し、本堂須弥壇に安置されている本尊像です。 阿弥陀如来立像の形状は、光背を負い蓮華座上に立ち、像高は84.4㎝、髪際高で78.1㎝です。来迎印の阿弥陀如来立像です。割矧ぎ造りで玉眼、漆箔で一部彩色仕上げ、材質はヒノキ材またはヒバ材と考えられます。 その着衣形式や頭部の造形、表情などにおいて、「安阿弥(快慶)様阿弥陀如来像」と「運慶様阿弥陀如来像」の両様の特徴を兼ね備えています。 鎌倉時代(13世紀)以降に信仰が隆盛を極め、慶派(仏像制作技術を持った仏師の一派)などによって近畿地方や関東地方を中心に、優品も数多く制作された阿弥陀如来立像のうち、正統的な作風を受け継ぐ、岩手県を代表する作例です。 美術史において鎌倉時代の仏像の典型として、さらに岩手県内に所在するいわゆる「鎌倉新仏教」ゆかりの木彫像の古例として、いずれも高く評価された仏像です。 (平成29年度版一関の文化財より引用)
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